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さいたま美術展<創発>プロジェクト/Saitama Resonant Exhibitioins Project
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埼玉における美術活動の有機的な連携を目指して、松永康が、随時その状況について思うことを書き連ねてゆきます。
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「柳澤信男オープンアトリエと作品展示」柳澤信男アトリエ、9月19日(土)~23日(水・祝)

 柳澤信男さんのアトリエは、飯能市街を見下ろす顔振峠のすぐ下手にある。版画家の永井研治さんの紹介で、2005年に借り受けた一軒家の旧家だ。
 柳澤さんは月曜から木曜まで武蔵野美術学園に勤務し、金曜から日曜日までこのアトリエで制作している。自宅から車で1時間ほどで来られるので、気持ちを切り変えるのにちょうどよい移動時間だ。また、学校勤めと制作のための場所が分かれることで、精神的にもバランスが保たれるという。
 アトリエに着くとまず庭の草刈りで日が暮れる。しかしそのことで、この空間に心身が馴染んでくるらしい。制作が進まなくなったとき、気がつくといつの間にか草刈りをしていることもある。ここでは、絵を描く作業と草刈りとが一体になっているのだ。
 これまでアトリエにあまり人を呼ばなかった。人と関わる勤務から離れ、一人きりになれる時間が心地よかったからだ。初めは版画家である奥さんの美奈子さんと共同で使っていたが、湿気が多く木版にカビが生えるため最近は柳澤さんの独占状態となっている。
 柳澤さんはかつて木片を使い、表面に鋭い起伏のあるレリーフ作品を作っていた。しかしある時期から、巨大なキャンバスの上に、行為性の強く残る筆跡を外延部に向けて引き延ばしていく作品となった。そして最近は、ベニヤ板の上に円形の色面を重ねていく作風に変わってきている。
 私が訪ねたときは、母屋の西側に作った新しいアトリエでこのタイプの作品を制作していた。初め大きな円を描き、その上に小さめの円を塗り重ねていく。円を塗る筆跡はそれぞれ中心へと向かい、それらが集積することで重層的な視覚効果がもたらされる。そしてある程度画面が埋まると、今度はその上に不透明な色面で有機的な線が描かれる。
 オープンアトリエのときには、母屋の方に90×180cmのベニヤ板8枚に描いた新作と、併せて何点かの旧作が並ぶという。そのときには、この部屋を襖絵のように取り巻く作品と、縁側の外に広がる木々の重なりが、濃厚な響き合いを見せていることだろう。

(090728取材)

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