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さいたま美術展<創発>プロジェクト/Saitama Resonant Exhibitioins Project
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埼玉における美術活動の有機的な連携を目指して、松永康が、随時その状況について思うことを書き連ねてゆきます。
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「国際野外の表現展2009比企」東京電機大学鳩山キャンパス、東松山千年谷公園、9月15日(火)~10月12日(月)
「国際野外の表現展2009比企」川越市立美術館市民ギャラリー、9月22日(火・祝)~9月27日(日)
「国際野外の表現展2009比企」ギャラリー亜露麻、9月22日(火・祝)~10月3日(土)

 今年の「国際野外の表現展2009比企」の特徴について、実行委員会代表の小野寺優元さんに話を聞いた。
 今年の新たな出し物としては、まず石川雷太さんがノイズによるサウンド・ライブを行う。「ノイズ」とは、音楽に昇華されていないナマの音表現のことで、そこには電子音や自然界の音が含まれる。ところが新たな「ノイズ」が発見されるたび、それはミュージシャンたちに次々と取り入れられていく。そうすると、それはすでに「ノイズ」とは呼べなくなる。だからこそ彼らは、いつまでも新たな「ノイズ」を探し続けることができるのだ。
 このライブのため、電機大学情報通信学科の技術協力を受けることになった。さらにそこに舞踏家による身体表現が加わる。電機大学の会場内には、あちこちに人知れぬ隠れ場所がある。そのようなノイズにふさわしい空間を探して、連続パフォーマンスを行うらしい。これは、滞在型のアートキャンプ的なイベントとなっていくのだろう。
 また野焼きのワークショップが今年で3回目となる。会期中、出品者や学生、来場者らに粘土のオブジェを作ってもらい、それらを秋に大学の校内で大々的に野焼きするのである。このような大がかりな野焼きのできる場所は、県内にもそうないだろう。夕暮れ時、火柱が立ち上るその光景も見ものだそうだ。
 ところで、比企には関東三大古窯のひとつがあり、この試みはそうした歴史の再考も目論んでいる。さらに今回は、小川町の紙業試験場跡地で和紙の開発を行っている和紙研修会の人たちが、提携イベントとして参加する。美術家たちの力を借りながら、和紙製品の新たな可能性を探るのである。これからは紙、養蚕、焼き物など、比企の地域性に根ざしたテーマも視野に入れてこの事業を展開させいくそうだ。
 この催しは高い公共性を有していると小野寺さんは自負する。そのため、これまでさまざまな形で市や県といった自治体に協力を呼びかけてきた。しかしそれに対する反応は冷たかった。公務員というものは、理解できることしか受け入れない人種なのだろう。それよりむしろ、彼らの中でこうした活動に関心のある人を役所から外に連れ出した方が手っ取り早い。小野寺さんが川越でやってきたアート・イベントなどはその成功例である。
 催しを行うときは、展開していくための仕組みづくりが肝心だと小野寺さんは言う。中でもNPOどうしの連携などは特に有効だ。一致団結するというより、同じ方向を向いている者どうしが併走していくのである。小野寺さんの柔らかな語り口の中に、硬直した行政システムをその外側からゆっくりと締め上げていく真綿のような力を感じた。

(090722取材)

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