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さいたま美術展<創発>プロジェクト/Saitama Resonant Exhibitioins Project
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埼玉における美術活動の有機的な連携を目指して、松永康が、随時その状況について思うことを書き連ねてゆきます。
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1990年代中ごろより、美術の学習指導要領の中で作品鑑賞が大きな比重を持つようになった。しかし美術館のない地域では、作品鑑賞を行う機会は極めて限られる。そこで今、地域で活動する美術家の存在が改めて注目されるべきだろう。本展では、学校からのこうした要請にもできるだけ応えていきたいと考えてきた。
昨年は、会場に近い久喜市立栗橋西小学校と栗橋東小学校の美術部の生徒に来てもらい、会場でワークショップを行った。このときはまったく予算がなかったため、同校教師の指導で行われるワークショップに生徒と出品作家がいっしょに参加するという苦肉の策をとった。そして今年は、昨年参加した2校の教師や埼玉県東部教育事務所からの働きかけにより、さらに久喜市立鷲宮東、久喜東、白岡町立白岡南の各中学校の美術部の生徒たちも参加してくれることになった。
一方で、久喜市立栗橋西小学校には「西小おやじの会」がある。「おやじの会」というのは、父親も教育現場に参加しようという流れの中で、小学校ごとに組織されるようになった任意団体だ。
西小おやじの会では以前から「現代美術展<分岐点>」に関心を持ってくれており、今年は同展を利用して何か催し物をやろうということになった。展覧会の会期中、出品者に講師になってもらい、子どもたちの参加するワークショップができないかというのだ。埼玉県の文化振興基金で今年度から「子どもの文化芸術体験事業」枠が新設され、その助成金も受けられることになった。それならばいっそのこと、中学生のワークショップもそこでいっしょにやったらどうかと話は広がっていった。
当初は1つのワークショップを実施して、協力してくれる出品者に講師になってもらうということで計画していた。しかしこうした状況の変化を受け、講師にそれぞれ自らのワークショップを考えてもらい、それらを同時に並行して実施することとした。希望者は、その場でやってみたいワークショップを選んで参加する。午前と午後2回実施するので、最大2回まで体験することができるというわけだ。
この「分岐点ワークショップ・バザール」は9月17日に実施され、延べ74名の参加者を得ることができた。講師はそれぞれ自らの作品の近くに会場を設えて行った。作業を通して参加者たちは、講師の作品の意味するものを知らず知らずのうちに内面化させていったのではないか。
小高は木製の玉に祈りの絵を描いてゆく。杉﨑は透明シートに相反するイメージを描かせ、最後にそれらを重ね合わせる。タムラはカラーブロックを渡し100グラムの造形を行う。林は大きな紙に参加者とともにドローイングを行う。そして午後の部の最後に、小高のワークショップで作ったすべての玉を紐で結び、全員でそれを廻しながら震災被災地の早期復興を願った。
終了後、「分岐点ワークショップ・バザール」の実施状況について、昨年同様、埼玉県東部教育事務所の内田十詩哉氏がレポートを寄せてくれた。中学校から提供された生徒の感想文に次のような一文があった。「私は今までは、埼玉県内に芸術家がいるということを、日常の中で考えたことがありませんでした。でも今回、この美術展に来て、様々なジャンルの芸術家がいることを知りました。」この言葉から本事業の目的が参加者に伝わっていることを確認でき、とても嬉しく思った。(つづく)
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